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こうちユニバーサルデザインラボ

インタビュー:細木病院「ご意見箱から生まれた掲示物のカラーユニバーサルデザイン」

2026/2/10

事例紹介

写真:自動ドアに貼られたマスク着用を呼びかけるポスター

大切なお知らせの重要な部分が、配色のせいで伝わらなかったら……?

こうちUDラボのメンバー別府さんは、子どもの通院で訪れた細木病院の掲示物の配色が気になり、ご意見箱に改善を呼びかける意見を提出しました。

別府「普段から見分けにくい色使いを見つけたら、カラーユニバーサルデザインの考え方と一緒にお伝えしています。その日は時間がなくて、受付の方に一言だけ添えてご意見書をお渡ししました。次に来院したとき、掲示物の配色が改善されていたんです! ご意見書へのお返事も貼ってあって、すごく嬉しい出来事でした。」

ご意見箱から生まれた掲示物のカラーユニバーサルデザインについて、細木病院広報課の安田貴彦さんにお話を伺いました。

写真:細木病院の建物。屋上に病院名とロゴマークがついています。

利用者の声を大切に、1週間で配色を改善

安田さん「細木病院では、グループの病院なども合わせると約1,200人の職員・スタッフが働いています。館内の掲示物はさまざまな部署が制作しており、広報課で全てをチェックするのは難しいのが現状です。」

ご意見書を受け取って、どのように改善をすすめたのでしょうか?

安田さん「当院では利用者の声をとても大切にしていて、ご意見箱に投書されたご意見は院長が必ず全て目を通しています。今回の掲示物についても、ご意見を受けてすぐに改善しましょうと動きました。」

改善前の掲示物では、緑色の背景に赤い文字で強調した部分が、色弱の方には読みにくくなっていました。

マスク着用を呼びかける張り紙の改善前と、P型・D型色覚シミュレーション

別府「赤と緑は、色弱の方に見分けにくい代表的な色の組み合わせです。でも決して悪気があってこの色を使っているのではなく、重要だから強調して伝えようという“良かれと思って”の配色なんですよね。日本人男性の20人に1人が色弱者で、見分けにくい色の組み合わせがあるというカラーユニバーサルデザインの意識がもっと浸透すると良いなと思います。」

写真:ノートPCを見せながら話をする女性

安田さん「私は以前にデザイン関係の仕事をしていたこともあり、配色をどのように改善すれば良いか見当がつきました。元のデザインにあった緑色を活かしつつ、文字が読みやすいようにコントラストを意識して濃いブルーと明るい黄色を使いました。ご意見書を受けてから1週間後には改善版を作成して、館内の掲示を順次貼り替えていきました。」

別府「ご意見書には配色の具体的な改善方法は書いていませんでしたが、安田さんが意図を十分に理解して取り組んでくださったのが伝わります。強調したい部分が誰にとっても目立って見えるベストな改善方法だと感じました。」

写真:改善後のマスク着用ポスターが車椅子の横に貼ってあります

カラーユニバーサルデザインガイドラインを共有

安田さん「掲示物の改善に合わせて、院内総務部門で東京都のカラーユニバーサルデザインガイドラインを共有しました。ご意見をいただいたことをきっかけに、勉強する機会が得られたのがありがたかったです。」

日々の業務の中で各部署がスピード感をもって広報を行うためにも、制作の指針となるガイドラインを共有することは非常に有効です。1枚のご意見書をきっかけに、掲示物の改善だけでなく、院内の情報共有にも取り組んでくださった細木病院さん、そしてインタビューにご協力いただいた安田さん、ありがとうございました!

写真:スーツ姿にマスクとメガネをつけた男性が微笑んでいます

社会医療法人仁生会 細木病院
https://www.hosogi-hospital.jp/

(文・写真:間嶋)

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